8th Aug, 2013 Posted by 田中浩也


スピーカー6 セルジオ・アラヤ(Sergio Araya)―ファブラボとバイオテクノロジー

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どこぞのロックン・ローラーかと思うような風貌ですが、彼がセルジオです(笑)。チリの大学で建築を教えながら、ファブラボ・サンティアゴを主宰しています。

セルジオと僕は、今年の3月に、ファブラボ・イスラエルのオープニングワークショップに一緒に講師として招待され、1週間テルアビブでともに過ごしました。そのときに彼のプロジェクトをじっくり見せてもらったのですが、彼のプロジェクトは、どれも、木や土、有機物などを複合的に使い、素材の化学反応までをコントロールして建築の造形をつくるものでした。森と工房を繋げたり、しいたけを栽培したりといった実験も行っています。そこに、デジタルファブリケーションの要素を取り入れていきます。


彼はLiving Architecture: Micro Performances of Bio Fabrication”(生きている建築:ミクロな性能とバイオ・ファブリケーション)という論文で昨年eCAADeという学会の最優秀プレゼンテーション賞をとりました。


彼のファブラボには、隣にバイオラボが併設されているといいます。ファブラボが工作室であり、物理実験室だとするならば、さながらバイオラボは、化学と生物の実験室であり、さながらキッチンです。

 

そういえば、どの国でも、Fab LabはDIY Bioのコミュニティとも密接につながっています。日本でも、東京デザイナーズウィーク2011の「コンテナ展」で、(多摩美 + 演算工房) × 早稲田metaPhorest × 慶應SFC =「Bio×FAB」という展示に参加させていただいたこともありました。このとき私たち慶應SFC組は、Fab@Homeという3次元プリンタをつかって食品をプリントする実験を行ったのでした。また、Biopresenseの福原志保さんのご紹介で、hackteriaのみなさんと交流させていただいたこともあります。オーストリア(リンツ)でも、インドネシア(ジョグジャカルタ)でも、バイオラボとファブラボは同じ建物のなかに併設されているという話を聞き、不思議なシンクロを感じていたのです。

さて今回のシンポジウムで、ニール・ガーシェンフェルドと私は、セルジオに、「世界のファブラボで行われている、バイオとファブの融合の研究を調べて、それらを網羅的に発表してもらえないか」と頼みました。その後、なかなかメールの返事がなく、無茶なお願いだよなぁと2人で頭を悩ませていたところ、ある日、「からっ」とした返信が届きました。

 

 

「やぁ、ごめん。家族で夏休みに出かけていたんだ。いま戻ったよ。さて、シンポジウムの件なんだけど、僕はもともと建築家だから、バイオテクノロジーの本当のところまではたぶん分からない。でも、やるよ。興味がある分野だし、新しい挑戦をしてみたいんだ」。

 

 

 

 彼から後ろ向きな話など聞いたことがありません。いつも身体全体からエネルギーがほとばしっているような人です。セルジオ・アラヤ―彼は、建築家の目線から、ファブとバイオの融合をどのようにまとめて発表してくれるのでしょうか。

 



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