8th Aug, 2013 Posted by 田中浩也


スピーカー5 ナディア・ピーク (Nadya Peek) ーファブラボの研究ロードマップ

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ナディアは、マサチューセッツ工科大学・ビット・アンド・アトムズ・センターの博士課程学生です。オランダ生まれ、いつも自転車で陽気に駆け回っていますが、根っからのギーク。


彼女は昨年、PopFabという、スーツケース型の「マルチファブ」機器の試作を発表しました。

PopFab Episode 1 – Introduction from Ilan Moyer on Vimeo.

 

「PopFab」は、スーツケースと一体化された3Dプリンタです。これが完成すれば、移動中やプレゼンの前などに、気軽に3Dプリンタで小道具やアイテムを出力するといったことが可能になるかもしれません。あるいは旅先などで必要なモノを買うことができない異国の地でさえ、自分で出力することが可能になるかもしれません。新しいスタイルの山や川でのキャンプや登山も生まれるかもしれません。

 

 

さらにいえば、この機種は、先端が交換可能にもなっています。3Dプリンティングだけではなく、切削造形にも、ペーパーカットも、あるいはお絵描きだってすることができるのでした。これが「マルチメディア」のものづくり版、「マルチファブ」と呼ばれるコンセプトです

 

今年日本では「3Dプリンタ」が大流行していますが、PopFabは3Dプリンタさえもその「一部の機能」に含んでしまうような、より広い概念で、現在有力な呼称は「パーソナルファブリケーター(PF)」です。
これは「パーソナルコンピュータ(PC)」からのアナロジーなんです。


いま私たちが使っているパーソナルコンピューターは、ワープロ、シンセサイザー、ビデオなど、いくつかの機能がソフトウェアとなって一体化された汎用的複合機です。
同じように、「パーソナルファブリケーター(PF)」は、いくつかの異なる工作機能をすべて一体化した汎用工作装置になることでしょう。

 

 

最近、「3Dプリンタの市場規模がこれからどうなっていくか」という質問をたくさん受けるのですが、多くの場合、「3Dプリンタ」という枠組み自体がこれからどんどん壊れ、さまざまに分かれていた工作機械が融合・進化していくという未来が想像されていません。マルチファブや、「パーソナルファブリケーター(PF)」、そして、デジタル工作機械という枠組みで、これから10年、20年、何が起こっていくのか。


ナディアは、自分が心から楽しんで取り組んでいる研究活動について、ちょっとギークっぽい早口で話してくれるものと思います。

 



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